思い出の写真を後から見返すと、思いもよらぬ背景や人が写り込んでがっかりした経験はありませんか?
SNS投稿でも、知らない人の顔が写り込んでできなかったという人もいるでしょう。
従来の“背景ぼかし”と言えば、プロ専用のソフトを使ってやる大がかりな画像編集でした。しかし、最近ではスマホやパソコンで気軽にできるアプリがたくさんあります。
本記事では、iPhone / Android問わずスマートフォンで使えるアプリやパソコンでの利用にも対応した無料ツールを厳選して7つご紹介します。
写真の背景をぼかすにはどの方法が便利?人気ツールの使い方と違いをチェック
写真の背景をぼかす方法はいくつかありますが、ここでは7つの方法を紹介します。
利用ツール | 背景のぼかし方 | 対応環境 | 使いやすさ | おすすめの利用シーン | おすすめしたいユーザー |
Gazoulab | 「写真の背景をぼかす」を使う | iOS / Android Windows OS / Mac OS | 写真をアップロードするだけで背景がぼかせる | ・面倒な操作をせずに背景だけサッとぼかしたいとき | ・面倒な編集作業なしで写真の背景をぼかしたい方 |
iPhone標準アプリ | 「ポートレート」や「編集」など、スマホに標準搭載されている機能を使う | iOSMac OS | 背景をぼかすには細かい編集作業が必要 | ・写真撮影をしている際に背景をぼかしたいとき・画像編集の手間を極力なしにしたい人 | ・iPhoneユーザー |
Googleフォト | 「ぼかし」または「深度」を使う | iOS / AndroidWindows OS / Mac OS | 背景をぼかすには細かい編集作業が必要 | ・Googleフォトに保存している画像の背景をぼかしたい | ・Googleフォトで写真を管理している方 |
Canva | 「写真の背景をぼかす」や「ぼかしスライダー」を使う | iOS / AndroidWindows OS / Mac OS | 写真をアップロードするだけで背景がぼかせる | ・背景をぼかしたうえで別の画像編集がしたいとき・SNSにアップロードしたいとき | ・写真の背景をぼかす以外の画像編集もしたい方 |
YouCam Perfect | 「ぼかし」または「モザイクぼかし」を使う | iOS / AndroidWindows OS / Mac OS | アプリで簡単に操作できる | ・スマートフォンを使って画像の編集ができる | ・より手軽に写真にぼかし加工を入れたい方 |
Photoshop | 「ぼかしフィルタ」や「レンズぼかし」を使う | iOS / Android Windows OS / Mac OS | 背景をぼかすには細かい編集作業が必要 | ・本格的な画像編集がしたいとき | ・より本格的な画像編集がしたい方 |
powerPoint | アート効果にある「ぼかし」を使う | iOS / Android Windows OS / Mac OS | 小難しい操作は不要 | ・スライドショーを作る際に挿入する画像に編集したいとき | 別作業のついでに画像編集したい方 |
写真をぼかすおすすめの方法7選
ここから、写真をぼかす方法として7つのやり方をご紹介します。
Gazoulabで背景をぼかす方法
Gazoulabは、5回までなら無料で写真の背景がぼかせるツールです。
写真をアップロードするだけで、AIが写真の背景を勝手に認識してぼかしてくれます。
細かくぼかす範囲を指定したり、自分で調整する必要がありません。
また、高画質化や消しゴム機能といった画像処理も可能です。
背景をぼかした写真のさらなる画像処理もこのアプリ一つで完結します。
ステップ1:
画像をアップロードする
編集画面にある「画像をアップロード」にて、背景をぼかしたい画像をアップロードします。
ステップ2:
ぼかしたい部分を選択する
Gazoulabは、写真の下にある「ぼかし度」を調整して「適用」を押すだけで、AIが写真の構成を識別して背景を自動でぼかしてくれます。
ぼかす範囲を操作する必要はありません。
ステップ3:
背景をぼかした写真を保存する
背景ぼかしのBefore、Afterは写真の上部にある「編集前」と「編集後」をクリックすれば簡単に比較できます。
今回は、コーヒーカップ2つとさくらんぼの入った器2つ、バケットにさくらんぼが添えてある部分までが被写体として認識され、それ以外がぼやけました。
iPhone標準アプリで背景をぼかす方法
iPhoneは、カメラの撮影モードの一つである「ポートレート」を使うことで簡単に背景がぼやけた写真が撮れます。
あくまで、写真を撮る段階でのみ有効になる方法です。
撮影後の写真については、背景をぼかす方法はなく、別の画像編集アプリをダウンロードするなりして操作する必要があります。
Googleフォトで背景をぼかす方法
Googleフォトは、Googleアカウントを持っている人であれば誰でも簡単にできる写真フォルダアプリです。
「ぼかし」という機能があり、「ツール」内に新しく機能として追加されています。
カメラフォルダの画像を編集する容量で背景のぼかしができるので、操作性に優れ、編集のためにいちいちアプリをダウンロードする必要もありません。
ステップ1:
画像をアップロードする
Googleフォトはアプリに保存された写真を開くところからスタートします。
①「ツール」を選択し、②「ぼかし」をタップしましょう。
ステップ2:
ぼかしたい部分を選択する
ぼかしたい範囲や奥行きを指定し、ぼかしの強弱を調整します。
左側にある「自動」のアイコンをタップすれば、AIが自動で写真を認識してぼかしをかけてくれます。
ぼかしがうまくかけられたら、「完了」で作業を終了させましょう。
ステップ3:
背景をぼかした写真を保存する
背景をぼかした写真はこちらになります。
画像を保存する際は、画面右下にある「保存」アイコンをクリックしてください。
Canvaで背景をぼかす方法
Canvaは高画質化や背景除去など、さまざまな機能を搭載した画像編集ツールです。
AIによる画像編集と、自分で細かく範囲を指定した画像編集の両方ができます。
写真をぼかす方法については「写真の背景をぼかす」から操作が可能です。
ステップ1:
画像をアップロードする
「画像をアップロードする」より、ぼかしたい写真をアップロードします。
もしくは指定の範囲にドロップする操作でも、編集画面が開きます。
ステップ2:
ぼかしたい部分を選択する
Canvaはぼかしたい範囲の微調整が可能です。
部分指定でぼかしを入れるなら「ブラシ」を使い、「ぼかしを加える」の下にあるバーでブラシの大きさと強度を選択してください。
ぼかす範囲はクリックの長押しで選択できます。
範囲選択された部分には紫色がつき、指を離すとなぞった部分にぼかしがかかるのです。
「ぼかしを削除」を使えば、ぼかし全部を削除して一から編集ができます。
ステップ3:
背景をぼかした写真を保存する
写真のぼかし加工が終わったら、右上にある「共有」をクリックします。
ポップアップ内にある「ダウンロード」を押して保存してください。
画像の保存形式はPNGやJPEGなどが選べます。
YouCam Perfectで背景をぼかす方法
YouCam Perfectは、簡単な写真編集やぼかしが無料でできるアプリです。
アプリをダウンロードすれば誰でも簡単に写真をぼかすことができますが、高度なぼかし調整やプロ向けの機能については有料版に登録しなければ使えません。
また、無料版ではウォーターマークといってYouCam Perfectのロゴが写真に写り込んでしまうのも難点です。
ステップ1:
画像をアップロードする
YouCam Perfectでは、アプリトップにある「写真編集」から操作を始めます。
スマホであればカメラフォルダにアクセスしてくるため、許可するなりして画像をアップロードしましょう。
ステップ2:
ぼかしたい部分を選択する
「ツール」にある「ぼかし」をクリックしましょう。
ぼかしたい部分については、形が選べたり、ブラシで範囲選択できたりとさまざまです。
必要なぼかし作業が終われば、右下にある「チェック(記号)」より編集画面を閉じます。
ステップ3:
背景をぼかした写真を保存する
元の画面に戻ったら、ぼかしが綺麗に入っているか確認しましょう。
満足いく仕上がりであれば、画面右上にある「保存」をクリックし、画像を保存してください。
Photoshopで背景をぼかす方法
Photoshopは画像編集ソフトの草分け的な存在です。
多岐に渡る画像の編集機能が備わっており、一口にぼかしといっても複数の機能があり、背景をぼかしたり、対象を絞ってぼかし加工をいれたりできます。
つまり、ぼかし加工のやり方も複数あるのです。
ただし、一部のぼかし機能はお使いのデバイスにおけるスペックが求められるため、オンライン状の作業はできません。
有料プランに登録しなければ利用できないので、画像編集初心者にとっては少々ハードルが高いでしょう。
ステップ1:
画像をアップロードする
「ファイルをアップロード」から、ぼかしたい写真を読み込みます。
ステップ2:
ぼかしたい部分を選択する
「フィルター」にある「ぼかしギャラリー」をクリックします。
「虹彩絞りぼかし」を選べば、アップロードした画像が1回で綺麗に被写体を残して背景をぼやけさせてくれるでしょう。
ステップ3:
背景をぼかした写真を保存する
Photoshopで背景をぼかした写真を保存するなら「ファイル」にある「保存」をクリックしましょう。
必要に応じて保存形式も変えられます。
PowerPointで背景をぼかす方法
PowerPointは、Officeソフトの一種でプレゼンテーションが作れるソフトです。
画像の挿入時に加工ができ、その編集機能の一つに背景のぼかしがあります。
ただし、PowerPointはあくまでもスライドショーを作るためのツールなので、詳細な画像編集機能があるわけではありません。
ぼかしの範囲についても詳細な指定ができるわけではなく、全体的にぼやけた写真になります。
また、画像を保存する方法も「プリントスクリーン」を使うなどしなければならないため、通常の画像編集アプリやソフトとは勝手が違うので注意してください。
ステップ1:
画像をアップロードする
「挿入」の「画像」から、指定先を選択して画像をアップロードさせます。
「図の形式」から「アート効果」を開けば、写真をぼかせる編集機能が出てきます。
ステップ2:
ぼかしたい部分を選択する
「アート効果」には複数の加工パターンがあるので、好みのものを選んでください。
ただし、ぼかし部分を細かく指定することはできません。
ステップ3:
背景をぼかした写真を保存する
また、PowerPointの場合、画像編集ソフトではないため、ぼかした写真の保存方法については「プリントスクリーン」を使うしかありません。
よくある質問
写真の背景をぼかす方法について、よくある質問をまとめました。
iPhoneで撮った写真をぼかす方法は?
iPhoneで撮影した写真をぼかす方法には、カメラの標準機能である「ポートレート」を使って最初から背景がぼやけた写真を撮るのが一番手っ取り早いです。
すでにある写真の背景をぼかすなら、何らかの別の方法を試す必要がります。
GazoulabやCanvaのように、写真をアップロードするだけで簡単に操作できる方法がおすすめです。
iPhoneで写真の一部分をぼかすには?
iPhoneで写真の一部をぼかすなら、カメラにある「ポートレート」機能を使ってください。
被写体にピントをあわせれば、勝手に背景がぼかせます。
写真を加工する必要もありません。
モザイクとぼかしの違いは?
モザイクは、編集した部分を完全に隠してしまう画像処理です。
画像の処理したい部分を四角形やドットに分割し、元の細部が見えないように塗りつぶしてしまいます。
一方、ぼかしは編集をかけてもある程度、元画像の色や形が見える画像処理です。
モザイクよりも自然な仕上がりになるのが特徴で、いわゆるピントがあっていないぼやけた状態を意味します。
顔だけをぼかすことはできますか?
ぼかす範囲を指定できるアプリなら可能です。
本記事で紹介したアプリなら以下で操作できます。
- Canva
- Googleフォト
- YouCam Perfect
- Photoshop
- PowerPoint
いずれも画像編集機能が充実しており、細かい編集作業のできるアプリです。
写真をぼかす無料アプリはありますか?
写真をぼかすのには無料のアプリも使えます。
本記事で紹介したもののなかだと、以下のもので可能です。
- Gazoulab
- Googleフォト
- YouCam Perfect
- PowerPoint
特にGazoulaは、背景の自動認識機能が優れています。
無料で使えて面倒な編集作業もする必要がありません。
まとめ
写真の背景をぼかす方法は、いくつかあります。
- オンラインで使える画像編集ツール
- スマートフォンのカメラに搭載された標準機能
- AIを搭載した画像編集アプリ
- 本格的な画像編集ソフト
どの方法にするかは、手軽に写真をぼかしたいのか、細かい部分までこだわって編集したいのかで使い分けると良いでしょう。
写真をアップロードするだけで自動で被写体を認識してくれる手軽なツールなら以下がおすすめです。
- Gazoulab
- Canva
詳細な部分までしっかり編集したいなら、以下を使いましょう。
- Photoshop
SNS投稿に使うのか、ECサイトの商品画像に使うのか、利用用途に応じて最適なものを選んでください。