「Photoshopを使うほどじゃないけど、画像編集したい」人のニーズに応えられる一方で、背景透過するには有料プラン契約が必須なため、迷っている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、Canvaで背景透過する方法をレクチャーし、どうしても有料版への登録は避けたい方へ別の背景を透過する方法をお伝えします。
Canvaを使いこなせるようになりたい、背景透過について別の方法を知りたい方は是非ご一読ください。
Canvaで背景透過する基本操作【初心者向けガイド】
Canvaは、編集画面が使いやすく、初心者でも感覚的に操作しやすい画像編集アプリです。
ただし、画像編集については一つの作業についてもやり方が多岐に渡り、背景透過については有料版への登録が必要です。
アカウント登録のやり方から、パソコン版とスマホ版における背景透過の操作方法について解説します。
アカウント登録のやり方
Canvaで画像編集を始める際はアカウント登録から始めましょう。
トップ画面にある「デザインを作成」や「テンプレートをチェックする」をクリックすると、ユーザー登録画面が開きます。
CanvaではGoogle、Yahoo!Japan、Facebookのいずれかのアカウントを連携して情報を読み込ませるか、メールアドレスを登録してユーザー登録をします。
メールアドレスや別のアカウント連携を選択し、コード認証を行なえばアカウントの登録完了です。
画像編集をスタートさせやすいよう、トップページはブックマークがおすすめです。
パソコン版のCanvaで背景透過する方法
パソコン版のCanvaで背景透過する場合は、左上にある「作成」ボタンか、画面中央部に並ぶ「チラシ(縦)」や「SNS」などと書かれたアイコンのいずれかをクリックしてください。
「Facebookの投稿(縦)」や「ロゴ」など、ほとんどのアイコンはマウスポインターを画像に合わせると下にピクセル数が出てきます。
特に、「チラシ(縦)」の画面サイズは210 × 297mmと他のサイズ表記とは単位が異なるため注意してください。
ちなみにWeb用の画像として良く用いられるサイズは1920px × 1080pxです。
Canvaパソコン版の背景透過方法:ステップ1
パソコン版Canvaで背景透過する際は、画像をアップロードしましょう。
「アップロード」から「ファイルをアップロード」をクリックするか、編集画面に直接画像をドラッグ&ドロップして対象画像を読み込ませます。
Canvaパソコン版の背景透過方法:ステップ2
アップロードした画像をクリックすると、キャンバスに当該画像が表示されます。
Canvaパソコン版の背景透過方法:ステップ3
画像を選択すると(紫色の線で囲われた状態)画像の上にツールバーが開きます。
「背景除去」と書かれたアイコンをクリックすると、簡単に画像の背景にあたる部分が消せるでしょう。
スマホ版のCanvaで背景透過する方法
CanvaはiPhoneやAndroidのスマホ用アプリもあるので、携帯から画像編集がしたい人はそちらをダウンロードしてください。
Canvaスマホ版の背景透過方法:ステップ1
トップ画面の左上にある三本線をタップしてメニューを開き「+デザインを作成する」アイコンをタップします。
Canvaスマホ版の背景透過方法:ステップ2
「アップロード」から「ファイルをアップロード」をタップし、背景透過したい画像をCanvaに読み込ませましょう。
Canvaスマホ版の背景透過方法:ステップ3
画像選択中に「背景除去」アイコンをタップすれば、1つの操作で簡単に背景が削除できるでしょう。
Canva以外に無料で背景透過する方法は?
Canvaは誰でも簡単に操作できる画像編集アプリですが、背景透過する場合は有料プランを契約しなければなりません。
あくまでも個人利用に留めたい人にとって、この値段は払うべきか悩ましいところでしょう。
そこでおすすめしたいのは、GazoulabやPhotoshopのような別の画像編集ツールです。
これらの画像編集ツールの多くは、背景透過したい画像をアップロードするだけで作業が完了します。
複雑な操作を必要としないため、画像編集の経験がない人でも十分に使いこなせるでしょう。
例えばGazoulabを使えば画像のような背景切り抜き作業は一発です。
「画像をアップロード」から画像を読み込ませると、一瞬で背景が透明になった画像ができあがります。
さらに、Gazoulabだと画像下にある丸いアイコンを選択すると背景色も簡単に変更可能です。
さらに、背景置き換え機能を使えば、背景をどのように変えるか指示をいれるだけで簡単に画像編集ができます。
例えば「黒くして」とコマンドを入れれば以下のような画像ができるでしょう。
こういった1クリックで操作が完了する画像編集ソフトはたくさんありますが、背景透過作業については有料版でのみ利用可能とするものも少なくありません。
Canvaの代替案として選ぶなら、すべての操作が無料でできるかどうかを判断基準にしてみてください。
動画の背景を透過する方法【Canva動画編集】
Canvaでは、画像と同じように動画の背景も消せます。
操作も簡単で、画像の背景透過手順とほぼ同じです。
Canvaで動画の背景を透過する方法:ステップ1
トップ画面の「動画」から、編集したい動画のサイズを選びます。
今回は動画(横)1920 × 1080pxを選びましょう。
Canvaで動画の背景を透過する方法:ステップ2
「アップロード」から「ファイルをアップロード」を選んで、動画を読み込ませます。
Canvaで動画の背景を透過する方法:ステップ3
「背景除去」のアイコンをクリックすれば、動画の背景をなくせます。
Canvaで背景透過デザインを作る応用テクニック
Canvaには背景透過機能以外にも多彩な機能があります。
これらの機能を使えば、デザインの幅は一気に広がるでしょう。
ここでは、透過した画像を活用する応用テクニックを4つ紹介します。
別背景と合成する
Canvaでは、背景を透明にした後、別の背景とドッキングさせることも可能です。
別背景は、左側のツールバーの最下部にある「背景」から選べます。
Canvaにもいくつか素材があるので、そちらを使えば簡単に背景を別背景に差し替えられます。
複数の素材をコラージュ
また、複数の素材を使ったコラージュも可能です。
例えば、Canvaに元から入っている画像を使ったコラージュ方法があります。
左のツールバーにある「素材」から使いたい写真を選べば、キャンバスに画像が追加されます。
画像の上で右クリックを押すと、ポップアップでメニューバーが出現します。
その中段にある「レイヤー」をクリックすれば、画像の配置を変えられることができ、重なり具合やバランスの調整が可能です。
もちろん、一番最初にアップロードした画像の背景は削除してあるので重ねて使用しても違和感がありません。
グラフィック要素として利用
Canvaでは、さまざまなデザインを想定した素材が充実しています。
左柄のメニューバーにある「デザイン」をクリックすれば、イメージに合わせたテンプレートがたくさんあるでしょう。
検索窓にデザインのシチュエーションを打ち込めば、よりイメージに近い画面が出せます。
今回は「レセプション」と記載して、案内状のような背景の中に画像を入れてみましょう。
この時も、背景を透過した処理が活きてきます。
背景がないことでテンプレートのデザインテイストを崩すさず、画像が挿入できるでしょう。
シャドウ(影)効果を付ける
さらに、Canvaには画像そのものに影を付ける機能もあります。
画像を選択した状態で「編集」をクリックし、左から2番目のツールバー最下部にある「シャドウ」を選択します。
シャドウにもいくつかパターンがあり、見せたい雰囲気からエフェクトが選べます。
例えば、「アウトライン」を選ぶと画像のフチが太い黒線で囲われるでしょう。
背景透過と併用したいCanvaの便利機能いろいろ
背景除去以外にも、Canvaには画像編集に役立つ機能がたくさんあります。
ちょっとした画像処理でもこういった機能を駆使すれば、より完成度の高い高度な編集や画像加工ができるようになるでしょう。
マジック消しゴム(Magic Eraser)【有料】
マジック消しゴム(Magic Eraser)は、画像に映り込んだ不要な物を消しゴムをかけるように消せる機能です。
エリアが「ブラシ」や「クリック」で選べるので、消したい部分をなぞりましょう。
消したい部分を選んだら、「削除する」ボタンをクリックしましょう。
今回は右奥に映るビルを削除選択しましたが、きれいに消えていることが分かります。
マジック切り抜き(Magic Edit)【有料】
マジック切り抜き(Magic Edit)は、切り抜く部分を選択して切り抜く編集機能です。
画像を読み込んで「マジック切り抜き」をクリックしましょう。
「ブラシ」では消したい部分を塗っていきますが、「クリック」なら切り取りたい部分を1クリックで選択可能です。
消す部分が定まったら「切り抜き」を押して生成を待ちましょう。
生成が終わると画像は、切り抜いた対象物と背景との2つにレイヤーが分けられます。
シャドウやグリッチなどのエフェクト
他にもCanvaにはさまざまなエフェクトがあります。
特定の部分(今回は右奥に見える小さいビル)をぼかす「ぼかし」加工を入れました。
画像の後ろに影を付けるシャドウといった機能もあります。
Canvaと他のツールとの違いを徹底比較
Canvaの背景透過機能を他の画像編集ツールと比べてみましょう。
それぞれにあるメリットとデメリットを把握できれば、目的に応じて使い分けがしやすくなります。
- 高度な編集ソフト:Photoshop、Adobe Premiere Proなど
- 専門の背景除去サイト/アプリ:Remove.bg、PhotoRoomなど
特徴 | Canvaとの比較 | |
高度な編集ソフト | 自動選択ツールやAIマスク機能があり、編集者本人が手を動かさずともさまざまな画像編集が可能です。ただし、編集技術については研鑽する必要があり、習得までにかなりの時間を要します。 | Canvaは画像編集にまつわる専門知識は不要です。画像編集初心者でも直感的に使えるという大きな強みがあります。 |
専門の背景除去サイト/アプリ | 背景除去に特化したWebサービスやアプリでは、気軽に背景透過だけをできます。無料で使えるものもありますが、画像のサイズに制限があったり、透かし(ウォーターマーク)が入ったり、ダウンロード回数が制限されたりする場合があります。また、背景除去だけできても他の編集作業は別の編集ツールを使わなければなりません。 | Canva(Pro)なら追加費用は一切かからず、背景透過編集が何回でもできます。他の編集作業もCanvaだけで完結させられるという大きなメリットもあるでしょう。 |
スマホの内蔵機能 | iPhoneやAndroidスマホの画像加工アプリや編集機能を使えば、簡単な画像の切り抜きは可能です。ただし、細かな調整やデザイン統合はできません。 | Canvaなら画像編集における微調整もお手の物です。他の編集作業もCanvaでできるため、スマホでは完結させられない画像編集も簡単にできます。 |
【総評】
Canvaは、画像編集に関する詳細な知識がない素人でも操作しやすい画像編集ソフトです。
高度な編集ソフトよりも手軽に使えて、他の画像編集機能もセットで利用できる大きなメリットがあります。
もちろん、繊細な編集やアート表現では画像編集専門のソフトが勝る場合もありますが、使用目的や頻度、予算に応じて使い分けができると無駄がないでしょう。
Canva背景透過機能でよくあるトラブルとその解決策
Canvaでは背景透過機能がうまく機能しない場合があります。
中にはよく起こりがちなトラブルである場合もあるので、対処法について見ていきましょう。
問題① 背景の一部が消えない・透過が不完全
Canvaの自動処理にはどうしても限界があります。
画像の識別に手間取り、消したい背景要素が残ってしまうことがあります。
解決策としては、背景除去後に手動の消しゴムツールを使いましょう。
目視での作業にはなりますが、不要な部分を確実に消していけます。
どうしても難しい場合は、元画像のコントラストを上げた画像を用意し、AIが被写体と背景の違いを認識しやすくすると良いでしょう。
問題② 被写体の一部まで消えてしまった
Canvaでは、背景透過中に人間の髪の毛や細い部分など、背景除去作業によって必要な部分が消えてしまうケースもあります。
解決策は、背景除去後に「復元する」を使って消えてしまった部分を元に戻してください。
細かい部分については画像の縮尺を調整し、ズームインすると作業しやすいです。
問題③ 背景除去ボタンが使えない(グレーアウトする)
Canvaは無料プランでは背景除去機能は使えません。
背景除去を使うなら有料版への登録が必要になります。
これから画像編集アプリをどれだけ使うかわかならい、できれば有料契約は避けたいという方は、解決策として無料トライアルを活用するのがおすすめです。
Canvaの無料トライアル期間は30日間あるので、その間にさまざまな機能を試しておくと良いでしょう。
問題④ ダウンロードした画像が透明にならない
Canvaを使って背景を透明にしたはずが、ダウンロードした画像では背景が白くなってしまう場合があります。
これは、ダウンロード画像の保存形式が問題です。
解決策として背景透過した画像の保存形式は必ずPNG形式を選びましょう。
Canvaなら「背景透過」のチェックを入れて保存し、デザイン自体に白い背景オブジェクトがあるなら削除してください。
問題⑤ スマホアプリで背景透過できない
Canvaはスマホ版でも背景透過できますが、パソコン版とは使い勝手が違います。
スマホ版では必要なアイコンが隠れていたり、画像を選択していないと現れないのが分かりづらかったりするため操作しづらく感じられる場合があるでしょう。
解決策としては、Canvaのスマホ版の基本操作を確認してみてください。
必要な操作をやっていない場合もあるので、その点についても確かめてみましょう。
どうしてもうまくいかない場合は、慣れるまでパソコン版で作業するのもおすすめです。
Canvaを最大限に活用する料金プランと無料トライアル情報
Canvaにおいて、個人で利用できる有料プランは以下の2つがあります。
- Canvaプロ:年間8,300円でAI機能が使える
- Canvaチームス:年間15,000円で同時編集機能が使える
つまり、有料機能については毎月約700〜1,250円ほど支払わなければなりません。
契約時の判断材料として、無料プランとその他の有料プランの違いを比較すると以下の通りです。
Canva Free(無料版) | 基本的なテンプレートや素材は利用できますが、背景除去を含む一部の機能は使えません。ロックされています。無料版ではあくまで操作に慣れるのを目的とし、必要に応じて上位プラン契約を検討しましょう。 |
Canva Pro(有料版) | 有料版では月額制または年額制が選択できます。背景透過機能が使えるようになり、Canvaオリジナルの素材ライブラリやアニメーション機能、チーム機能などが使い放題です。 |
無料トライアル期間 | Canva Proでは30日間の無料トライアル期間が設けられています。クレジットカードの情報も登録しなければなりませんが、トライアル期間中に解約すれば料金は発生しません。 |
その他のプラン | Canvaには教育機関向けや非営利団体向けのプランなど、多彩なプランを用意しています。条件に当てはまれば、お得にCanvaを利用できるでしょう。 |
Canvaの有料プランを契約する際は、無料トライアルをうまく利用しましょう。
結局はトライアルを経てからでなければ本契約には至らならないので、すべての機能を使ってみてください。
また、Canvaでは定期的にキャンペーンやクーポンが発行されるタイミングがあります。
より安く契約できるタイミングは見逃さないようにしましょう。
Canva背景透過に関するよくある質問
Canvaの背景透過について、よく寄せられる質問について回答します。
Q1. 背景除去はスマホでもできますか?
Canvaの背景透過(背景除去)はスマホでも利用可能です。
アプリをダウンロードしておくと作業もしやすいので、スマホでCanvaを触るならダウンロードしておきましょう。
Q2. 透過した画像を元の状態に戻すことはできますか?
Canvaは、背景を透明にした画像を元に戻すことも可能です。
作業中に「元に戻る」アイコンをクリックするのも一つですし、「Ctrl+Z」で戻っても良いでしょう。
ただし、画像を一度保存してしまうと透過した背景は元に戻せません。
Q3. Canvaで背景透過がうまくできないときの対処法は?
Canvaで背景透過がうまくできない場合は、画像のコントラストを上げたり、マジック消しゴムや切り抜きを使って微調整しましょう。
むしろ、Canvaは自動で作業ができるうえにうまくいかなければ微調整もCanva上で完結させられるのが強みです。
Q4. 無料プランでも背景透過PNGを保存する方法はありますか?
Canvaは無料プランでは背景透過ができないため、PNG保存することはできません。
著作権などにも配慮されており、有料プランでなければウォーターマークも入るためスクリーンショットなどで対処することも難しいでしょう。
まとめ
Canvaは画像編集に関する詳細な知識がなくともスムーズに操作でき、初心者でも直感的に操作できる使いやすいUIが特徴です。
画像をアップロードして「背景除去」を押せば簡単に背景が消せて、微調整が必要な場合もCanvaで完結させられるといったメリットがあります。
ただし、Canvaで背景透過するには有料版への登録が必須です。
最初から有料プランを契約するつもりはない、使用頻度を考えても使えるか分からない場合は、トライアルを活用したり無料の背景透過専門アプリなどを活用すると良いでしょう。